医療事務の仕事内容の本音とは?就職&転職希望者必見!
医療事務は働き方が多種多様で女性に人気の職種です。
このブログに来てくださった方の中には、医療事務での就職を考えている方もいるでしょう。
実際に働いている医療事務員の本音を聞いて、転職の参考にしたいと思っている方もいるでしょう。
あなたがイメージする医療事務の仕事内容は、どんなものですか?
私が患者の立場で見ていた時のイメージは…
- 患者さまをお迎えして受付をする
- 診療費の計算をして会計をする
- 診療や会計が終わった患者さまをお見送りする
すご~くザックリ(笑)ですが、こんなふうに見えていました。
そのため『私もすぐにできるだろう!』と、軽い気持ちで眼科に転職したのが8年前。
この記事では、医療事務未経験だった私が経験を積んで見えたものや感じたこと、良いも悪いもひっくるめて、仕事内容や業務上の心構えなどを本音でお伝えいたします。
なお、病院やクリニックの規模・診療科目などによって、多少の違いがあることをご承知いただいたうえでお読みください。
医療事務の仕事内容の具体例と心構え
病気やケガなどで病院やクリニックを訪れた時、はじめに関わるのが医療事務のスタッフです。
患者さまを笑顔でお迎えし、受付・医療費の計算・会計などの患者側から見える仕事は、いくつかある仕事内容のほんの一部です。
医療事務員として働くようになって間もなく、想像を超える仕事量と覚えることの多さに驚き、続けていけるか不安になったことを今でもハッキリと覚えています。
また、医療事務の仕事は医師や看護師と連携をとりながら患者さまの健康を守る、とても大切な役割を担っています。
具体的な仕事内容とチーム医療をするにあたっての心構えを記しますので、就職や転職をお考えの方はご参考にしてください。
医療事務の仕事内容の実情
■来院順での受付(一部の検査のみ予約制)
■紙カルテ
■薬はほとんどが院内処方
■一日の患者数40~70名(季節などで繁忙期と閑散期あり)
■霰粒腫などの手術対応
■眼鏡&コンタクトレンズ処方対応
- 院内・院外清掃
- 患者さまを笑顔でお迎え・お見送り
- 診察券と保険証を預かり受付
- マイナンバーカードで受付される方への操作説明
- 初めて受診する患者さまのカルテ作成と診察券の発行
- カルテを出して検査や診察が行える状態にする
- 電話対応(セールス・問い合わせ・コンタクトレンズの注文など)
- 宅急便の荷受けや患者さま以外の来客対応
- 患者さまの視線・表情・行動に目を配り迅速適切な対応ができるようにする
(お子さまから高齢者まで幅広い年代の方、目の疾患だけでなく、足の不自由な方、耳が聞こえにくい方、車イスの方など…様々な患者さまが来院されます) - クレーム対応
- 院内処方薬の注文と在庫管理
- 感染しない!させない!ための衛生管理
- 診療費の計算(入力)と会計
- 診療報酬明細書(レセプト)の作成
- 検査や診療の補助
- 地域連携医療機関への予約
病院やクリニックの雇用形態は正社員・パート常勤・パート半日勤務(午前勤務のみ/午後勤務のみ)などがあり、ライフスタイルに合わせて選ぶことも可能です!
業務をするうえでの心構え
病院やクリニックの規模・診療科目に関係なく、医療事務員として仕事をするうえで大切にしたいことが4つあります。
- 医院の【顔】であることを常に意識する
- 患者さまそれぞれの立場になって寄り添った対応をする
- 患者さまの個人情報の取り扱いは慎重に!
- スピード感を持ち合わせよう!
患者さまは医療の技術だけではなく、患者さま自身やその家族に寄り添った、親切で丁寧な対応と優しい笑顔などの【サービス】も求めている。
日々、患者さまと接している中で、そんなことを感じる場面がよくあります。
①医療事務員は医院の【顔】
患者さまが医院を訪れた時や問い合わせなどで電話をした時、最初に関わる医療事務員。
不安や緊張を抱えて訪れた患者さまに対して、声が小さく仏頂面で対応をしたならば、どんなに医師が立派でも「院内の雰囲気は暗くて受付も無愛想!ちゃんと診てもらえるのかな?」と更に不安な気持ちにさせてしまいます。
電話の対応が、早口で聞き取りづらく言葉遣いも乱暴では「事務員の対応が悪いからきっと丁寧な診察も受けられない!」などと思われてしまいます。
逆に、出迎えた医療事務員が笑顔で丁寧な対応をしたならば「受付の事務員さんが笑顔で迎えてくれて緊張がほぐれたし、対応も良かったから安心して通えるわ!」と好印象を与えます。
第一印象の善し悪しで医院の評価が決まると言ってもいいですね!
②患者さまの立場で寄り添った対応
【患者さまの立場で寄り添った対応】と聞くと一見難しそうに感じますが、自分が今、目の前にしている患者さま自身だとしたら…。
どんなことをしてほしいのか?と考えると、答えがわかると思います。
例えば…
はじめての患者さまが問診票の記入に戸惑っている様子がうかがえたなら、遠くから見守っているのではなく「何を記入するかお困りですか?」と近寄って声をかける。
足が悪い患者さまの会計は、窓口でしてもらうのではなく、こちらから患者さまが座っている場所に行って会計をする。
目が痛くて開けられないと来院された患者さまには、決まりだからと順番通りのご案内をするのではなく、すぐに痛みを和らげるために処置が必要かどうか、医師や看護師に指示を仰ぐ。
一人一人患者さまの状態を見極めて、心のこもった臨機応変な対応が求められるのですね!
③個人情報の取り扱いは慎重に
患者さまの保険証、病名や診療内容などが書かれたカルテは個人情報です。
保険証の紛失や本人ではなく他の患者さまへ間違えて返却してしまうことは、もってのほか。
また、生活保護受給者や低所得者が持参する医療券、ひとり親家庭や障害者の方が持参する医療証の取り扱いも気を付けなければいけません。
医療券や医療証の名称をそのまま読み上げたり、内容がわかるような会話をすると『バレて恥ずかしい!』と思う患者さんがいます。
院内処方薬の説明をする時も、薬の名前を聞いただけで何の疾患かわかる方もいらっしゃいます。
周りの人にわからないように、場合によっては口頭ではなく筆談で行うなどの工夫も必要です。
カルテに関しては、病名や診療内容だけではなく、保険証の情報や住所・電話番号などの個人情報が満載です。
不用意に患者さまの目につく場所に置くことは避けたいものです。
個人情報の取り扱いは慎重かつ丁寧に!
④スピード感を持ち合わせよう
【病院やクリニックの待ち時間が長い】
これは患者さまの大きな負担になるだけでなく『まだか?まだか?』との鋭い視線が、対応している医療事務員にとっても大きなストレスとなります。
スピード感をもって、いかに待ち時間を短縮させるか!
それができるのは、カルテの準備・ミスのない素早いデータ入力・会計業務など。
医療事務員の経験とチームワークがものをいう場面です。
そしてスピード感がある中にも、患者さまへの寄り添った目配り・気配り・心配りを忘れずに、より良いチーム医療を提供をするための潤滑油的な存在でありたいものです。
本音は「やりがいのある仕事+学ぶ姿勢が必要」
どんな職業・職種でも、やりがいを感じたり充実感に満たされて仕事をすることは、高いモチベーションを維持するうえで大切なことです。
しかし、医療事務の多岐にわたる仕事に、続けていけるか不安になった入社当時。
やりがいを感じる余裕などまったく無く、やりがいと充実感「0パーセント」でした。
それから8年が経ち、日々忙しく業務をこなす中、患者さまとのコミュニケーションや満足いくチーム医療が提供できた瞬間など、やりがいと充実感は現在進行形で上昇中です。
また、診療報酬は2年に一度見直され改定が行われるため、知識の更新が必要となります。
やりがいと充実感を得られる瞬間
- 帰り際に患者さまから「ありがとう」「お世話になりました」と言われた時
- 患者さまに名前や顔を覚えてもらった時
- 患者さまと信頼関係が築けた時
- チーム医療の一員として医師や看護師から感謝された時
- 医療に関する知識が自然と身についた時
- 間接的でも医療従事者として社会に貢献していると感じた時
診療が円滑に進むように、患者さまと看護師や医師のパイプ役となって常に周りに気を配り、時には患者さまのクレームにも対応するなど大変な場面も少なくありません。
しかし、それ以上にやりがいと充実感を得られる機会が多いのも医療事務の魅力です。
学ぶ姿勢があれば無資格・未経験でも◎!
医療事務は、文字通り医療に関わる専門的な事務作業を扱います。
医療保険の制度や仕組みを理解していることはもちろん、2年に一度改定される診療報酬点数表の内容を知識として更新していく必要があります。
それが、レセプトと呼ばれる診療報酬明細書を作成する業務に直結してくるからです。
医師が記入したカルテの内容を読み取るチカラも求められ、必然的に医療に関する専門的な用語や知識の習得も必須となります。
これらの業務に携わるために、医療事務に関する資格がなければ働けないといったことはなく、無資格・未経験でも十分に活躍することが可能です。
しかし、働きながら学ぶ姿勢を常に持ち続けることがとても大事だと言えるでしょう。
それができない場合は、別の場所で活躍することを選択したほうが良いかもしれません。
医療事務の仕事内容の本音:まとめ
医療事務の仕事内容は、覚えることの多さや専門的な知識が必要とされることもあり、大変だと感じることがあります。
時にはクレームなどの対応で、精神的に辛い思いをすることもあるでしょう。
反面、笑顔でのコミュニケーションと誠実な勤務態度により「ありがとう」と本音で感謝の言葉をかけていただく機会にも恵まれます。
大変なことや辛いことの多さ以上に、医療事務の仕事内容は、やりがいと充実感を得られるものだと、経験を積んだ今だから本音で言えます。
ライフスタイルにあわせて多種多様な雇用形態が選択でき、一度知識を身につければ全国各地どこでも働くことができる、それも魅力です。
この記事が、誰かの背中を押すキッカケになってくれたら幸いです。