眼科の待ち時間が長いのはなぜ?その原因解明します!
眼科を受診した時、待ち時間が長い!!なぜ?と感じたことはありませんか?
受付してから何分も待ってるぞ、どうしてなんだ?
前の人、検査が長いわね、いったい何をしているの?
前の人の診察は終わっただろ!次の人はなぜ呼ばれないんだ!!
定期的に眼科を受診している人なら、何度かこんな経験をしているはず。
長い待ち時間でのイライラを少しでも軽減したい。
そう思っていませんか?
そのためには、なぜ…?の原因を知る必要があります。
その疑問を解消すべく、眼科勤務・医療事務員の視点で待ち時間が長い原因と患者さんの知らない裏事情を教えます!
眼科の待ち時間が長いのはナゼ?
- 患者さんが集中する曜日や時間帯がある
- 患者さんの来院目的が違う
- 診察する医師は一人しかいない
眼科にもよりますが、多くの眼科では患者さんが集中する曜日や時間帯が存在します。
来院目的は患者さんによって違うので、検査の種類や内容・所要時間が異なります。
たいていは、ひとりの医師がすべての患者さんの診察を担っています。
患者さんが集中する曜日や時間帯がある
「休診日明け」「土曜日」は眼科を含め、多くの病院やクリニックにおいて混雑しやすい曜日です。
- 「休診日明け」
➡ 休日に発症したが休診だったため休みが明けてからの来院 - 「土曜日」
➡ 1人では来るのが難しい高齢者やお子さんの来院
➡ 平日は仕事で来れない患者さんの来院
他には、それぞれの眼科独自の決まった時間帯が存在する場合もあります。
例えば
- 「受付開始から1時間程度」
➡ すぐ診てもらって早く帰りたい!…という心理?
➡ まだそんなに混んでいないはず!…という心理? - 「午前11時過ぎ」
➡ 近隣の病院へ行った後に来院
などです。
- 花粉のシーズン
- 近隣地域の小・中・高校で眼科検診が行われた後
- コンタクトデビューする人が増える卒業・進級・入学シーズン
これらは曜日・時間に限らず混雑します。
患者さんの来院目的が違う
「薬だけほしい」「定期健診」「目がかゆい」「目に何かできた」「眼鏡の処方箋がほしい」など眼科に来る目的は患者さんによって違います。
- 精密眼圧測定
- 屈折検査/角膜曲率半径計測
- 矯正視力検査
- 調節検査
- 視野検査
眼科では医師の診察前に検査を行います。
通常は上の5項目6種類の検査の中から、患者さんの症状や目的に合わせて実施します。
例えば
- 「薬だけほしい」
➡ 精密眼圧測定のみ
(使っている薬により検査不要な場合あり) - 「定期健診」
➡ 数種類の検査実施
(毎回の検査で慣れていて比較的短い時間で終わる) - 「目がかゆい」「目に何かできた」
➡ 初診の患者さんは最低4種類の検査が必要
➡ 初診の患者さんにはどんな検査でどんなやり方か説明が必要
(検査の種類が多く時間がかかる) - 「眼鏡の処方箋がほしい」
➡ 矯正視力検査や調節検査において問診と丁寧な検査が必要
➡ 処方度数の眼鏡をかけて装用テストが必要
(初めての眼鏡処方は特に時間がかかる)
以上はごく一部です。
来院目的が違えば検査する種類や内容・時間が異なり、お待たせする時間の予測がつきません。
先に呼ばれた人より、後に呼ばれた人の検査が早く終わって、次の診察の順番が入れ替わることがあります。
医師の判断で診察中の患者さんに新たな検査が指示されることもあります。
診察する医師は一人しかいない
患者さんの診察は医師一人で対応します。
一方、診察前の検査は通常、複数名のスタッフが担当します。
この場合、たとえ来院患者が集中したとしても、眼鏡処方などの時間がかかる検査が続かない限り、医師の診察までは順調に進んでいくでしょう。
2人の患者さんの検査がほぼ同時進行で行われ、同じようなタイミングで終わったとしたならば、1人には待ち時間が発生してしまうこと、容易に想像できますね。
では、診察室ではどんなことをしているのでしょうか?
例えば
- 「初診の患者さん」
➡ 問診の時間が長くなる - 「症状に変化が見られた患者さん」
➡ 専門性や高度医療が必要と判断された場合は病院を紹介する
(病院や予約日時を決めたり紹介状を作成する) - 患者さんの症状や目的により行う検査や処置がある
言ってみれば、前の人の診察が早いか遅いかは、運だめしでもあります。
会計時によくあるのが、薬の変更や診察で言われたことを忘れてしまった、というケース。
これもまた、他の患者さんをお待たせしてしまう場合があります。
次の患者さんの診察が始まってしまった時は、終わるまで、医師の指示を仰げないからです。
眼科の長い待ち時間でイライラを解消する方法
待ち時間の短縮化。
これは永遠の課題です。
しかし、残念ながら時間予約制にしたとしても、待ち時間がなくなることはないでしょう。
それでも、眼科でできる工夫や患者さん自身の意識の変化で、待ち時間でのイライラを軽減することは可能だと思います。
イライラの度合いを最小限にする
突然ですが、ラーメン屋の行列に並んでいる自分を思い浮かべてみてください。
順番が近づくにつれて列が短くなっていく。
お客さんの回転率も早いし、ラーメン一杯を食べ終わる時間も容易に想像できます。
あとどのくらいでテーブルに着くことができるのか、見当がつけやすいですよね。
だからでしょうか、不思議とイライラの感情など沸いてはきません。
では、患者さんの滞在時間が予測できない眼科の場合はどうでしょうか?
以下は、当院であきらかに変わった事例をご紹介いたします。
- 番号札の導入
- 患者さんへの声かけの徹底
名前だけで呼んでいた時、待ち時間が長くなると、患者さんたちの殺気立った視線を感じることがありました。
番号札を導入し番号と名前で呼ぶようにしてからは、それに変化があったのです。
あと何分、時間の予測はつかなくとも、あと何番目に順番がまわってくる、それがわかるだけで患者さんの不満が少し軽減されていると感じたのです。
患者さんへの目配り気配りも大切です。
常に患者さんに目を配り、長い時間お待たせしている場合には、適切なタイミングで声かけをして【あなたのことは忘れていませんよ】と実感していただく。
小さなことかもしれませんが、それだけでイライラの度合いが小さくなるのです。
待ち時間を有効活用する
まずは、眼科に限らず病院やクリニックを受診する際は、時間がかかることを前提に来院してください。
そのうえで、待ち時間を有効活用するためにご自身でも工夫していただけると助かります。
例えば
- 本や雑誌を読む
(院内に本や雑誌を置いていない病院やクリニックでは自身で持参しましょう) - 別の用事を済ませる
➡ 外出可能な場合は待ち時間を利用して外での用事を済ませる
(外出の際は受付スタッフに声をかけましょう)
➡ 宿題をする・テスト勉強をする・献立を考える・週末の予定を考える…など
(周りの患者さんの迷惑にならないようにしましょう) - 医師に確認したいことを整理する
➡ 目薬の本数を増やしてほしい・次はいつ来ればいいか?・治療について…など - 人間観察をする
➡ 患者さんの服装を参考にする…など
ただなんとなく待ち時間を過ごすのと、有効活用して過ごすのとでは、心の持ちようが変わり、長い待ち時間のストレスも最小限に抑えられるでしょう。
眼科の待ち時間が長い訳とイライラの解消法:まとめ
眼科の待ち時間が長い!なぜ…?の理由、おわかりいただけましたか?
患者さんが集中する時間帯があったり、検査をしてから医師の診察を受けるといった眼科特有の流れがあり、どうしても避けられないのが長い待ち時間。
それぞれの眼科では、待ち時間で感じるストレスを最小限にできるよう、日々の業務改善や工夫をしています。
また患者さん自身でも、待ち時間を有効活用して過ごしていただけると、なぜこんなに待たされる?と沸々と大きくなるイライラの感情を軽減できるのではないでしょうか。